「たいへんたいへ〜ん! “お野菜”(大麻)の所持がバレて、ムショ暮らしになっちゃった!」――恐ろしくゆるいノリで女の子の刑務所暮らしを描く漫画、『ごくちゅう!』の単行本第1巻を講談社が発売しました。価格は792円。
コンビ漫画家のこんぱる&ふじしまぺポさんと、原作担当の草下シンヤさんが、「ヤンマガWeb」に連載している意欲作。体裁こそ絵柄のかわいらしい“ゆるふわコメディ”ながら、入所経験者である雨宮さんの協力の下に、刑務所のルールや慣習をリアルに描いています。
主人公の晴乃うららは、大麻取締法違反で懲役1年の刑に。導入からしてもう、ゆるふわコメディとしては十分に刺激的ですが、なお恐ろしくリアルなことに、初犯でなく累犯です。ヒロインが常習者。
けっこうな業を背負っていながら、うららはかなりとぼけた性格の持ち主。独居房から雑居房への転房が決まったときも、同居者と仲良くできるかな? 自己紹介どうしよう? などと、転校初日のノリで思い悩みます。牢名主のイビリとか、もっと心配なポイントありそうだけどなあ。
雑居房で彼女を迎えたのは、眼光が鋭くて気が強そうな夏川ひまり(業務上横領罪/刑期2年半)、元気でグラマラスな秋月柚木(傷害罪/刑期2年)、物静かでミステリアスな冬白華(罪状不明/刑期8年)。それぞれゆるふわコメディでよく見る個性と、そうそう見ない罪状を持ち合わせた美少女ぞろいです。懲役8年って相当重いけど、いったい華さん何したのよ……。
そんなくせものぞろいの囚人たちは、うららが捨て身で演じた「わかめのものまね」がきっかけですっかり打ち解けました。ゆるいやりとりのなかに、「所内の娯楽のなさ」「騒ぐと“せんせい”(刑務官)に怒られるので笑いをこらえなくてはならない」など、刑務所の実態がほんのり見えるあたりが秀逸です。
「ほのぼの獄中コメディという切り口がすごい」「冤罪とかでなく、普通に犯罪者なところが面白い」「ギャグのようでいて所々の描写はリアルで、変なところで誠実な漫画」など、連載開始時からTwitterで大きな反響を呼んだこの『ごくちゅう!』。2話以降も、着替えやお風呂といったサービスカットのなかに、「朝の支度は6時半の起床から点呼までの10分以内」「入浴は3日に1回(夏場は2日に1回)」など、厳しい生活がかいま見えて興味深いです。
(C)こんぱる&ふじしまペポ/講談社
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