(ブルームバーグ): 東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の外相会議で議長国を務めるベトナムは10日、南シナ海の平和維持で米国が役割を果たすことを東南アジア各国が期待していると述べ、米軍が地域を不安定化させているとの中国の主張に反論した。
ASEAN加盟10カ国に加えポンペオ米国務長官らも参加しバーチャル形式で開催された会議で、ベトナムのファム・ビン・ミン外相は「南シナ海の平和と安定、発展を維持するASEANの取り組みへの米国の建設的かつ迅速な貢献を歓迎する」と明言した。
中国の王毅外相は前日、米国が領有権争いに介入し「政治的目的」から係争海域での軍事展開を強化しているとし、米国を「南シナ海における最大の軍事化推進力」と呼んでいた。中国外務省が声明で明らかにした。
米国務省の声明によれば、ポンペオ長官は9日の会議で、ASEANに加盟する数カ国と共に南シナ海における中国の活動に懸念を示した。同長官は南シナ海での中国政府の拡張的な海洋権益の主張について、2016年に仲裁裁判所が国連海洋法条約に沿うものではないと示した判断に従い違法だとの見解を繰り返した。
ミン外相は1982年の国連海洋法条約に触れ、「継続的な軍事化や、小国の法的権利を侵害する国際法に反する活動などに対して、われわれは深刻な懸念を表明する」と述べた上で、こうしたことが「信頼と信用を傷付け、緊張を高め、地域の平和と安全保障、法の支配を損ねている」と指摘した。
原題:Vietnam Backs U.S. Role in South China Sea, Rebuffing Beijing(抜粋)
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