アブラナ科に属し、キャベツやブロッコリーの原種に近いとされるケールは、青汁の主要な原料として知られている。11月から翌年2月が旬で、甘みが増しておいしくなる。
ここ数年、生食用に改良された品種が「サラダ用ケール」として店頭に並ぶようになった。苦みや香りのくせがほとんどなく、くしゃくしゃと縮れた葉は柔らかく、ドレッシングの絡みがいい。
ホウレンソウのようにシュウ酸の取り過ぎを心配する必要もないので、ぜひ食卓に気軽に取り入れてほしい。スムージーに入れるのもお勧めだ。
さまざまな栄養素をバランス良く含み、「緑黄色野菜の王様」とも呼ばれる。特にビタミンA、ビタミンC、ベータカロテン、カルシウム、体内の塩分を排出する働きがあるカリウムが豊富に含まれる。
広げた葉の真ん中にある太い芯の部分は少し筋っぽい。斜め薄切りにするか細かく刻むかして、余す所なく味わってほしい。パスタはリボン形をしたファルファッレを使用した。ペンネなど好みに応じて変更しても良い。
(本田淑美・料理研究家、静岡市)
たっぷりケールとめんたいこのショートパスタ
<材料=2人分>
ショートパスタ(ファルファッレ)120グラム、サラダ用ケール50グラム、めんたいこ60グラム、無塩バター10グラム、刻みのり適量
<作り方>
①ケールは茎と葉に分ける。葉は食べやすい大きさにちぎり、茎は包丁で斜め薄切りにする。めんたいこは包丁で薄皮に切れ目を入れ、スプーンで中身をこそげ取る②鍋に沸かした湯1リットルに対し小さじ1と½の塩を加え、パスタを指定の時間通りゆでる③大きめのボウルにバターとパスタのゆで汁大さじ2を加えてよく混ぜ、バターを溶かす④パスタがゆで上がる30秒前にケールの茎と葉を❷に加えてさっと混ぜ、パスタと一緒にざるにあけ、水気を切る⑤❸のボウルに❹を入れさっと混ぜたら❶のめんたいこを入れてよく混ぜる。器に盛り、刻みのりをのせる。
ケールとエノキタケのツナマヨあえ
<材料=2人分>
サラダ用ケール30グラム、赤パプリカ¼個、エノキタケ120グラム、ツナ缶1缶、麺つゆ(3倍濃縮)小さじ½、マヨネーズ大さじ2
<作り方>
①ケールは葉を一口大に切る。パプリカは縦半分に切り、切った面を下にして繊維を断ち切るように薄切りにする②エノキタケは石突きを取り除き軽くほぐす。鍋に沸かした湯で約1分ゆでたら❶を加えて火を止め、ざるにあけ、水気を切る③ボウルに麺つゆとマヨネーズを合わせ❷、油を軽く切ったツナ缶を入れてよく混ぜる。
豆知識 ケールの柔らかく縮れた葉の部分をきれいに取る方法を覚えておきたい。茎を片手で持ち、もう片方の手の親指と人さし指を茎に沿って手前から向こう側にしごく。ちぎるよりも簡単に葉が取れる。
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