「NHKから国民を守る党」を揶揄したタレントのマツコ・デラックスさん(46)に対し、同党の立花孝志代表(51)は、さらにバトルを続けるとユーチューブ上などで宣言し、騒ぎは収まらないままだ。
立花代表の手法に著名人から次々に異論が出る一方、主張の一部に理解を示す声もある。
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マツコさんとの直接対決はあるのか(2015年撮影)
「気持ち悪い」発言に、反論の機会を求める
きっかけは、TOKYO MXテレビの情報番組「5時に夢中!」で2019年7月29日、月曜コメンテーターのマツコさんが「今のままじゃ、ただ気持ち悪い人たち」「ふざけて入れている人も相当数いるんだろうな」などと発言したことだ。
これに対し、立花代表は、ユーチューブ上などで「投票した人を侮辱するのは許せない」とマツコさんに怒りを露わにし、テレビ側には、反論のため自らを出演させるよう求めた。報道によると、8月12日には、東京都内のテレビスタジオまで押しかけ、ガラス越しに出演者が見える場所で約1時間にわたってマツコさん批判の演説をした。
テレビ側は、ブラインドを降ろすなどして対応したが、立花代表は、「マツコ・デラックスをぶっ壊す!」と気勢を上げた。
立花代表は、その後も、マツコさんやテレビ側が謝罪などをしない場合は、毎週スタジオに押しかけるとユーチューブ上などで宣言したほか、番組のスポンサー企業の商品について不買運動をするともしている。
ツイッターやネット掲示板などでは、2人のバトルに対し、様々な意見が寄せられている。
「マツコも言葉選び失敗したね」「逃げちゃいけないと思う」「立花さんが、一方的な発言に苛立つ気持ちは分かる」と立花代表の考えに理解を示す声はあった。
「当社としての対応は現在、検討中です」
その一方で、「N国面白いと思ってみてたけどここまでくると怖い」「政治家がテレビやラジオに出る人を脅して意見を左右するのはダメでしょう」「手段を選ばないとはいえ、このやり方はない」といった疑問や批判も多い。
著名人や政治家からも、様々な意見が出ている。
漫画家の小林よしのりさんは、8月13日のブログで、「『国会議員』という権力者が『一国民』の批判に対して、直接職場に押しかけて、圧力をかけている」として、「マツコデラックスはN党・権力者の言論弾圧に負けるな」と呼びかけた。
松井一郎大阪市長は、「権力者である国会議員が仕事場に押しかけて実力行使するのはやり過ぎです」とツイッター上で疑問を呈した。
一方、足立康史衆議院議員(日本維新の会)は、「本件は明らかにマツコデラックスが一線を超えた。逃げずにN国支持者に謝罪すべきだ」とツイートした。
今回の問題について、TOKYO MX編成部の広報担当者は14日、J-CASTニュースの取材に対し、「当社としての対応は現在、検討中です。マツコ・デラックスさんの降板はありません」と答えた。
この問題についてツイートした紀藤正樹弁護士は、立花代表を番組に出演させれば解決するのではないかとの見方を取材に示した。
「公党の党首ですので、番組で発言させればよいのでは。その方が視聴率も上がるでしょうし、そもそも、ボタンの掛け違いがあると思います。権限を乱用することへの自制は考えられますが、N国の党首には権限がありません。立花さんのやり方がおかしいという議論は分かりますが、違法性が生じるとまでは言えないでしょう。それなら、デモ行進も許されないことになってしまいます。政治家になっても、市民的自由はあります」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
2019-08-14 11:25:00Z
https://www.j-cast.com/2019/08/14365044.html?p=all
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