旬の魚を存分に味わう方法を、“魚の伝道士”上田勝彦さんが伝授!
今回は“アユ”です。ここ数年、養殖のアユが増え、スーパーでも手軽に手に入るようになりました。
「香魚」と書くほど、香りのいい魚。その香りを存分に生かしながら、アユをおいしく食べる方法をご紹介します。
表面のぬめりがポイント!アユの塩焼き
アユの香りは体の表面にある‟ぬめり“から出ているよ!塩焼きをする前に、塩水に3分ほど浸しておくと、ぎゅっと脱水してぬめりが増し、香りがよくなります!
【アユの塩焼き】
<材料>※分量はお好みです
・アユ
・塩
・貝割れ菜
・米酢
・すだち
<作り方>
(1)海水ほどの塩水に、アユを3分ほど浸す。
(2)全体に軽く塩を振る。尻尾やひれには、しっかり塩を付けておく。
★ウエカツ流ポイント★
アユの塩焼きは、姿を愛でながら食べるもの。尻尾やひれが焦げ落ちないように、しっかり塩をつけて!
(3)塩を付けたら、脱水しないうちにすぐに焼く。
(4)全体的にきつね色になり、皮がパリパリに焼きあがったらできあがり。
(5)貝割れ菜を細かく刻んで、米酢・すだちの絞り汁と合わせる。
(6)お好みで(5)を付けていただく。
焼いていると、徐々に、アユの脂で皮がパリッと焼き上がってくる。焼き上がる様子をよく観察することが、おいしく仕上げるコツだよ!
口に近づけた瞬間、香りがふわっとしてきました!身が柔らかくておいしい。臭みがまったくないし、アユ独特の香りがちゃんと出ていますね!
美食家・魯山人が食べたという“アユがゆ”
魯山人の本を読んでいた時に出会った1品。アユをおかゆにするという発想はこれまでになかったから、とてもおもしろいと思ったんだ!魯山人の食べていたアユは最高級のものだったと思うけど、我々が食べる普通のアユだって、工夫次第でおいしくなるよ!
【アユがゆ】
<材料>
・アユ 3匹
・おかゆ 2合分
・きゅうり
・塩
<作り方>
(1)アユの内臓を落としたら、表面のぬめりがなくならないようにおなかだけ洗う。
(2)アユの表面に切り込みを入れ、そのままおかゆの中に入れ、弱火で20分煮込む。
(3)アユに火が通ったら、頭と骨を外しておかゆと混ぜ、塩で味を調える。
(4)輪切りにしたきゅうりを添えて、できあがり。
★ウエカツ流ポイント★
きゅうりを入れることで、アユの香りをより感じることができるよ!
おかゆを食べた後も、アユの香りが残っています。
きゅうりの食感もアクセントになっていて、とてもおいしい!
季節感のあるものを味わって、そのおいしさに浸って、豊かな気分になっていただきたいと思いますね。
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