Wednesday, November 11, 2020

香港の民主派議員15人、辞職表明…「忠誠」求める中国決定に抗議 - 読売新聞

 【北京=比嘉清太】中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会は11日、香港立法会(議会、定数70)の議員資格に香港政府への「忠誠」などの新条件を定めた。香港政府は即日、これを根拠に民主派議員4人の資格剥奪はくだつを発表した。民主派議員団はこれを受け、4人以外にも15人が抗議のために辞職すると表明した。

 全人代が定めた新条件は、議員に「香港基本法の断固支持」も求めた。「香港独立」を主張し、外国に香港への介入を求めても議員資格を失うと定めている。

 栗戦書リージャンシュー全人代常務委員長は「香港統治の正常な運営と社会の安定に有利だ」と正当性を主張した。反体制活動を取り締まる国家安全維持法(国安法)導入に続き、習近平シージンピン政権が米国の政権移行期を狙い、民主派へのさらなる締め付けに踏み切ったとの見方も出ている。

 資格を剥奪されたのは楊岳橋、郭栄鏗、郭家麒、梁継昌の4議員で、9月に予定されていた立法会選挙の1年先送りが決まる前の7月時点で、立候補資格が取り消されていた。民主派議員団は11日夕に香港で記者会見し、12日にも辞表を提出するとしている。

 立法会の規定では、全体の半数以上の出席で議案などの審議が可能となっている。実際に一斉辞職すれば、親中派議員が41人を占める立法会での反対勢力としての機能が失われ、中国政府の意向を反映した法整備が加速する可能性がある。

 民主派最大政党・民主党の胡志偉主席は、1997年の返還以来、野党としての役割を担ってきた立場から、「一国二制度は今日、正式に死亡宣告された」と述べ、習政権を批判した。

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