Friday, October 23, 2020

「統計学的に見て死亡者36人ならワクチン製造番号が同じになる確率99%」 - 朝鮮日報

 同一製造番号のインフルエンザワクチンを接種されて死亡したことが疑われる事例は23日午後1時現在、2組確認されている。しかし、「これが、該当のワクチンの品質に異常があって起こったことだとはみなせない」という嘉泉大学吉病院予防医学科チョン・ジェフン教授の意見が23日の大韓医学会英文学術誌「JKMS」に掲載された。

 チョン・ジェフン教授はこれを説明するため、「誕生日のパラドックス(Birthday paradox)」と呼ばれる数学の問題を例に挙げた。この問題は、大勢の人が集まった時、誕生日が同じ人がいる確率がどのくらいかを問うものだ。誕生日は366(2月29日を含む)ある可能性があり、直感的にはかなり多くの人が集まらなければ誕生日が同じ人が出て来ないような気がする。だが、実際に確率を計算してみると、1カ所に23人しか集まらなくても誕生日が同じ人がいる確率は約50%となる。60人を超えれば誕生日が同じ人が1組以上いる確率が99%を超える。

 同様に、統計学的に見れば、ワクチンも死亡者がある程度増えれば、同じ製造番号のワクチンを接種されて死亡した疑い例が出てくるのは自然な現象だということだ。同じ製造番号の製品を接種された死亡者が出たからと言って、特定のワクチンに問題があるという疑惑を裏付けると考えるのは間違っているという意味だ。

 チョン・ジェフン教授は本紙の電話取材に「韓国のインフルエンザワクチンの同一ロット番号(製造番号)は202ある。この場合、23日昼までに報告された36件の死亡例のうち、1組以上が同じ製造番号である確率は99%に達する」と説明した。そして、「ワクチン製造の工程に問題があったならば、特定の会社の製品や同一製造番号で主に問題が発生することになる」「現在の調査の結果、死亡者が接種されたワクチンのメーカーと製造番号はほとんど違う。これは製造工程上の問題である可能性が低いことを意味している」と語った。

 ただし、統計的に異常なことではないからと言って、ワクチンの安全性を確かめる必要がないと考えてはならない、という意見もある。高麗大学九老病院感染内科のキム・ウジュ教授は「可能性は低いが、万一でも問題が生じる可能性があるので、慎重に検討しなければならない」と話している。

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