新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領(74)は2日午後(日本時間3日午前)、首都ワシントン近郊のウォルター・リード陸軍病院に入院した。ホワイトハウスのマケナニー報道官は声明で「大統領は気力に満ちているが、軽度の症状がある」と明かしたうえで、「今後2~3日は病院のオフィスから執務を行う」と職務遂行が可能であることを強調した。米メディアによると、トランプ氏には微熱やせきの症状があるという。11月3日の大統領選が1カ月後に迫る中、現職大統領が入院する異例の事態となっている。
トランプ氏はホワイトハウスの庭に駐機していた大統領専用ヘリコプターに乗り込む際、黒いマスクにスーツ姿で現れ、歩いてヘリまで移動。自力で歩ける健在ぶりをアピールした。病院到着とほぼ同時にホワイトハウスはトランプ氏のビデオメッセージを公開。この中でトランプ氏は「多大な支援に感謝したい。これから病院に行く。体調はよいと考えているが、治療がうまくいくよう大事を取りたい」と語った。仮に病状が悪化し、麻酔などを使用する場合は、ペンス副大統領が一時的に職務を代行することになる。
匿名の大統領顧問はCNNに「トランプ氏はとても疲れた様子で、呼吸に障害がある。深刻だ」と語った。ニューヨーク・タイムズ紙は、トランプ氏には発熱やせきなどの症状があると伝えている。
大統領の主治医も診断結果についての文書を公開し、「大統領には疲れがみられる」と説明。「念のための措置」として、大統領が、まだ試験段階にある抗体医薬品の投与を受けたことを明らかにした。同様に感染が確認されたメラニア夫人(50)については「軽いせきと頭痛があるだけで調子はよい」と症状が軽いことを明かした。
トランプ氏は、側近のヒックス顧問の感染が確認されたことから1日に検査を受け、2日未明に陽性反応が出たことをツイッターで公表。大統領選に向けた選挙活動は事実上、休止に追い込まれている。
一方、トランプ氏が入院した病院には支持者が集まった。トランプ氏の旗を掲げて待っていた近くに住む主婦のエレニ・ドリアンさん(58)は「トランプ氏は中国からの渡航を制限するなどきちんと感染対策をしていた。力強く元気に戻ってくるはずだ」と話した。【ワシントン古本陽荘、鈴木一生】
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